伝統技術の裏側 3回目の今回は「府中家具」についてお伝えいたします。
日本では、古くから、結婚に際して新婦が嫁入り道具を持参する伝統があり、最も代表的なものが家具でした。その中でも高級婚礼タンスとして高いブランド力を誇っているのが、府中家具です。
今日は、その伝統の裏側に迫ってみたいと思います。
府中家具の大きな特徴に、内部材に桐を用いており、桐の素材ならでは の知恵が組み込まれています。桐は、高級なタンスや美術・骨董品の収納箱などに古くから重用されており、これが長く使える良い家具になっているのです。
その知恵の一つに、日本の気候風土に適した桐の特性があります。たとえば長期間、引き出しを開けなかった場合、プラスチックの収納 ボックスでは、虫食いやカビが生じてしまいます。しかし、桐を用いた府中家具は、家具が自然に換気や調湿をしてくれるので、梅雨時期などには木が吸湿して衣類まで湿気を届かせないだけでなく、 防虫効果もあります。
そして次に驚くのが、古くなって汚くなった桐箪笥をキレイに生まれ変わらせること。職人が箪笥の表面をカンナで削ったり、塗り直したりすることで家具を再生していきます。古くなったら買い替え、という家具の常識がありますが、桐を知り尽くした職人によって家具を再生し、末永く使えるというのが素晴らしいですね。
また、桐は火事に強いということを知っていましたか? 他の木より組織内に空隙が多い桐は、吸水性に優れているため、消火の水をすぐに吸収します。桐が膨張するので家具の隙間をふさぎ、中の衣類を炎から守ることができるのです。火事が起きたときに、水をかければ、中身が守られるという桐の性質は驚きです。
府中家具は、職人の手によって、蟻組という木と木を組む伝統的な技法 が施されています。
木と木を組み合わせる部分が蟻の頭に似ていることから蟻組と呼ばれている技術で、主に、箪笥の引出しの前板と側板の接合面に使われています。板の反りを防ぎながらし、伸縮に対応でき、釘を使用しないので後々割 れ目ができる事もなく強度な接合が得られるという優れた伝統技法です。
もうひとつ、府中家具に特徴的な職人の技で、象眼というものがあります。
部分的に模様の形にくりぬき、その穴に別の素材の木をすき間のないようはめ込むという、非常に緻密で繊細な技術で、高い意匠性を有します。
このように、まさに機能美というような伝統技術も組み込まれていたりと、府中家具が良い家具と言われるだけの理由がたくさんあるなかで、改めて、現代の暮らしにマッチした新しい府中家具を考えてみませんか?府中家具の提案はこちらから受け付けております。ぜひチャレンジしてみてください!
