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グラフィックデザイナー古平正義さんの「透明な箱に光る文字が浮かび上がる」アイディアを実現するプロジェクト。なかなか苦戦している空想スタッフは、ものづくりを進める上でのアドバイスを頂きに2人の方からお話を伺ってきました。

まず「室内」の連載担当者の紹介でお会いしたのは、長年ソニーで商品開発に携わっていらした森芳久さん。今はスーパーオーディオCDビジネスセンターのチーフアライアンスコーディネーターとして週に2回ソニーに通っていらっしゃいます。
ソニーのウォークマンは、創業者の盛田昭夫さんの「飛行機中でいい音で音楽を聴きたい」という願いを、同じく創業者の井深大さんが何としても叶えようと、技術を駆使して形にしたもの。
森さんはこの話を私たちにして下さり、ものをつくるときに一番大事なことは「リーダーが『これを絶対につくりたい』という強烈なイメージとパワーをもつこと」と教えてくださいました。ソニーのウォークマンも、何よりも盛田さんと井深さんの猛烈な「欲しい」という気持ちが商品化の実現につながったのです。
そしてもうひとつ頂いたアドバイスは、「まず最初のゴールを決め、ひとつやり遂げること。ひとつやりとげたらまた次のゴールへと、ひとつひとつクリアしていくこと」でした。また「開発途中で倍のことを要求して次を追いかけるのでは、関係者はやる気を失ってしまいます」
とも教えてくださいました。
私たちは古平さんのアイディアの実現の先に、建材などでの応用の可能性を考えていました。しかし森さんの言葉を聞いて私たちは、今はその先の建材うんぬんは考えず、まずは古平さんのアイディアを実現させることに注力しようと強く思いました。

そして次に訪ねたのは、室内第3回目「ガラスと接着」で登場した、三保谷硝子店の三保谷友彦さんです。
これまで古平さんのアイディアを形にするためには、アクリルに文字を浮かばせることを考えていたのですが、中に入れるポリマーとの相性や経年劣化を考えた場合、ガラスのほうが適しているのでは、と思ったのです。
三保谷さんに内容を説明したところ、「なんでキューブなの?ガラスで作るのだったら、絶対球の方がつくりやすいし、強いよ」との言葉。私たちには思ってもみないアイディアでした。
球になったらどんな感じになるんだろうと、早速古平さんにお願いして球バージョンのCGを作ってもらいました。
四角と球の違いだけで、やはり印象が異なります。ただ四角だと角に金属紛がたまることも考えられるけど球だとそれがない利点もあります。実際の商品は最初のアイディアの四角を目指しますが、実験段階では球ですすめてみるのもいいかもしれません。

森さんと三保谷さんのお二人にお話を伺い、ものづくりの心構えを新たにし、まずは「文字を光らせる」ために実験を進めていくことにしました。
また皆さまからのご意見・ご協力もお待ちしています。
前回同様、実験を手伝ってくれる方、また一緒に素材や技術を探してくれる方を引き続き募集しています。是非一緒に古平さんのアイディアの実現化を目指しましょう。
詳細については、前回第13回目をご覧下さい。
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